こんにちは!
住谷知厚です。
すっかり夏の陽気が顔を出し、昆虫が姿を見せ始める季節になりました。
そんな中、誰もが知っている「ハチ」がSDGsに貢献する昆虫として注目を浴びていることをご存知でしょうか?
今回の記事では、都会でのハチと人との新しい暮らし方についてご紹介します。
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ハチと人の意外な関係性
※下記フリー画像サイトより引用
ハチと聴くと、危険な針を持つ獰猛なイメージがありますよね。
一方、僕たちが生きていく上で欠かせない役割をハチが担っていることは、あまり知られていません。
僕たちが食べている作物の受粉は、ハチの飛行によって媒介されており、100種の内7割の作物がハチの存在に支えられているといわれています。
しかし、世界中のハチが農薬、環境破壊、養蜂家の減少、花の咲く植物の減少によって、個体数が減少しているのです。
地球の生物多様性だけではなく、僕たちの食生活を守る観点でも、非常に重要な課題となっています。
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蜂の巣をカスタマイズ?
※公式サイトより引用
ハチと聞くと、たくさんの群れを成しているイメージがありますよね。
しかし、世界に2~3万種類存在するハチの多くが、群居しない単生バチなんです。
単生バチは花粉の媒介能力も高く、エコシステムへの貢献が期待されています。
そんな単生バチの住居を増やすために、ハチの巣の制作データが無料公開されました。
「Bee Home」と呼ばれるこのオープンソース。
オンライン上で巣のサイズや設置場所を選ぶことで、誰でも自由にカスタマイズして作成することができます。
カスタマイズしたデザインをもとに、実際に木材を加工して「ハチの巣」を手作りすることも可能です。
単生バチはハチミツを守る必要が無いため、人間に対しても比較的温厚とのこと。
鳥の巣箱を自作して、庭に置くのはよく聞く話ですが、ハチの巣をつくるのにはびっくりですね!
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みんなの自宅が養蜂場に!
※公式サイトより引用
家庭用の巣箱として製品化されているのは、単生バチ用だけではありません。
お馴染みの「ミツバチ」を、自宅で簡単かつ安全に飼育することができる製品も登場しています!
その名も「b-box」。
飼育するだけでなく、実際にハチミツも収穫できるんだそうです!
1平方メートルの小さなスペースに納まるので、空間的な制約が少なく、自宅のベランダなどに設置できます。
1つしかないハチの出入口は、地上2.2メートルという高さに位置しています。
またハチミツを集める区画とハチが住む区画も分断できるので、防護服無しで安全にハチミツを収穫できるのです。
ハチが住む区画も外から観察できるようになっており、ハチミツを収穫するとハチにどのような影響が出るのか確認できます。
養蜂場って自然の中にあるイメージですよね。
多様な花の種類や冬場の穏やかな気温のおかげで、意外にも都会のほうがハチにとって好ましい場合もあるといいます。
自宅で収穫したばかりのハチミツが楽しめるなんて、まさに夢のようです!
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※下記フリー画像サイトより引用
以上、都会でのハチとヒトとの新しい暮らし方の紹介でした!
ハチの生態観察やハチミツの収穫は、子どもの自由研究にもぴったりですね。
一見、害虫として避けられるイメージのハチが、生物多様性の維持に貢献しているという事実。
みなさんは知っていましたか?
このように生態系保護を身近に体感でき、ひとりひとりが参加できる取り組みは、SDGsだけでなく教育という観点でも素晴らしいと感じました。
今日はここまでです。
《引用元》
生物多様性を守る。イケアのイノベーションラボ、誰でも作れるハチの巣のデザインを無料公開
https://ideasforgood.jp/2020/06/17/bee-home-an-open-source-design/
Bee Home公式サイト
ハチ激減をストップ。都会の自宅でできたての蜂蜜を収穫できる「b-box」
https://ideasforgood.jp/2019/08/13/b-box/
beeing公式サイト
https://beeing.it/en/b-box-yours-urban-beehive/
photo-ac
住谷知厚(すみたにともひろ)